


AO入試(アドミッションズ・オフィス入試)は、学力試験の結果で合否が決まる一般入試とは異なり、大学の求める学生像(アドミッション・ポリシー)と照らし合わせて合否を決める入試です。「志望理由書」「自己推薦書」「小論文」「面接」などをもとに受験者の個性、適性等に対して多面的な評価を行い合格者を選抜する入試方法です。
1990年度に慶應義塾大が他大学に先駆けて導入し、国公立大では2000年度から東北大、筑波大、九州大で初めて導入されました。実施した大学数は2000年度には国公立大4大学、私立大58大学だったものが、2010年度では国公立大67大学、私立大464大学まで拡大しました。
実施大学が増加する一方で、大学生の学力低下につながっていると危惧する声があり、何らかの学力試験(センター試験、高大接続テスト <仮称> など)を課すべきとの検討もされています。こういった学力を重視する流れの中で、難関国立大では九州大・法学部が2010年度に、九州大・薬学部が2012年度にそれぞれAO入試自体を取りやめる動きが出ています。また、AO入試を継続させる場合でも東北大・法学部は2010年度から大学入試センター試験を課すようになりました。
一方で後期日程を廃止して一般入試を前期一本化する動きの中で受験生に複数の受験機会を与える手段として、また医学部医学科では地域医療に従事する医師確保手段として地域枠としてAO入試を導入する動きも目立ちます。
私立大では多くの大学で受験生早期獲得の手段としてAO入試が利用される中で慶應義塾大・法学部では従来の一般入試でのセンター試験方式を取りやめ、AO入試に「地域ブロック枠」(全国を6つのブロックに分けてそれぞれ最大10人を合格者とする)を導入し、各地の優秀者の獲得を目指すなど、新たな動きも見られます。
なお、国公立大ではAO入試に合格して手続きをすると一般入試の合格の資格を失ってしまいます。また私立大でもAO入試対策に多くの時間を割くことになり、他大学の対策がおろそかになります。AO入試を目指す場合には、第一志望の大学をしっかり選んで受験していくことが大事です。